【あんことの出会い】
社会人になって一人暮らしを始めた頃、家の近くに2坪ほどの小さな二重焼き屋がありました。
メニューは潔くあんことカスタードクリームのみ。小さなころはカスタードクリームの方が魅力的でおいしいと思っていたのですが、ふたつを買って食べてみると、あんこの方がおいしいと思うようになっていました。
この二重焼きと出会った日から、あんこに惹かれ、自分で炊くたのしさを知り、いつしか珈琲時間のお供は自家製あんこでこさえるあんこ菓子が定番となっていきました。
【同じ豆どうし】
小豆と生豆は似ています。
どちらも小さな豆粒で愛らしいのですが、とても固く火を通さないと食べることができません。
小豆を炊いていると、ふくふくとやわらかい匂いにかわるタイミングが、小豆があんこへとかわるとき。
生豆を焼いていると、ふわふわと香ばしい匂いにかわるタイミングが、生豆が珈琲へとかわるとき。
余計な手は加えず、焦らずじっくり見守っていると、「そろそろできますよ」と豆たちが教えてくれます。
私はただ、この声を聞き逃さないように背筋を伸ばして待っています。
同じ豆同士、似たもの同士。
だからでしょうか、あんこと珈琲は味馴染みがいいのです。
水と火の力を借りてお砂糖のみで炊く自家製のつぶあんとしろ粒あんは、甘さは控えめに、豆の味わいがしっかりと残るように仕上げています。
つぶあん‥北海道産小豆と種子島産粗糖
しろ粒あん‥北海道産白インゲン豆と奄美諸島産素焚糖
自家製あんこのお持ち帰りと、喫茶室では最中と浮島(あんこに卵や米粉を混ぜて蒸したカステラのようなおやつ)、きせつのあんこ菓子をこさえてお出ししています。
不定期ではありますが、オンラインストアで「心の養生箱」と名付けたあんこともなかの皮のセット、浮島の詰め合わせを販売しております。
販売日時などはオンラインストアやホームページ、インスタグラムでお知らせしますのでご確認ください。